【コロナ 台湾に学ぶ】医療スタッフや患者の心のケアを重視

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台南市の奇美病院の隔離病棟で、新型コロナウイルス患者の治療にあたる医療スタッフ(同病院提供)
台南市の奇美病院の隔離病棟で、新型コロナウイルス患者の治療にあたる医療スタッフ(同病院提供)

 新型コロナウイルスの感染者を受け入れている台湾南部、台南市にある奇美病院は、医療スタッフや患者の心のケアに力を入れていることで注目されている。感染への不安を相談するホットラインを設置し、隔離宿舎の提供など一連の対策を講じ「安心できる病院」として台湾の医療関係者の間で高い評価を受けている。

 林宏栄副院長によれば、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)感染拡大時も、同病院は指定病院となったが、情報不足などにより自分も感染するのではないかと大きな不安を感じた医療スタッフが多かった。その教訓を踏まえ、今回のコロナウイルス禍では2月3日から院内に「不安解消プロジェクト」を立ち上げ、多方面にわたりきめ細かな対策を講じた。

■最新の状況を公開

 具体的な措置としては、ウイルスや予防に関する正しい知識を教示する約2分間の動画を計11本作り、病院のスタッフ全員に研修で複数回見てもらい、ウイルスに対する恐怖心を和らげた。患者のプライバシーに配慮しつつも、院内での感染症治療に関する最新状況を毎日公開し、情報の透明化を図った。24時間体制で相談ホットラインを設置したほか、近くのホテルを借り切り、家族との接触を控えたい医療スタッフに宿舎として無料で提供した。

■毎日ビデオ通話

 スタッフのみならず、患者の心のケアにも細心の注意を払った。長期入院の患者は毎日、フル装備の防護衣姿のスタッフとしか接触できないため、孤独感を覚える人が多いという。同病院は毎日、携帯電話の通信アプリ「LINE(ライン)」を使ったビデオ通話の時間を設け、患者に担当スタッフの顔を覚えてもらうことを心掛けた。患者の誕生日に合わせて、LINEを活用した誕生日パーティーも開催したという。

 陳綉琴・護理部総監(看護部長)は「心のケアについて事前にしっかりと対策を取ったことで、院内で不安が広がることなく、スタッフと患者が一丸となって新型コロナウイルスと戦うことができた。非常にいい経験だったと思う」と話している。(台南 矢板明夫)

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