新型コロナウイルス感染症の第2波の到来に備え、神戸市は2日、市立医療センター中央市民病院(同市中央区)に専用の臨時病棟を建設すると発表した。主に重症患者を受け入れ、9月をめどに運用を開始するとしている。
市によると、病院の職員用駐車場(2千平方メートル)を活用して平屋建ての病棟を建設。陰圧対応の病床36床を設け、このうち12床には人工呼吸器を備え付ける。工期短縮のためにプレハブ工法などを検討しており、事業費は5億円を見込んでいる。
感染症指定医療機関の同病院では、4~5月に院内感染が発生。これまでに医師や看護師ら計29人が新型コロナに感染し、自宅待機者数は延べ349人に及んだ。木原康樹院長は「動線の確保や患者の隔離といった対応が最も重要。専用病棟を作ることで、病院の通常機能を損なうことなく運用ができる」と説明。久元喜造市長も「第2波、3波に備えて迅速に対応する必要がある」とした。
神戸市はまた、新型コロナの患者を受け入れる市内の医療機関が、同市が示す院内感染防止策を実施する場合に月額30万円を補助することや、10床以上のコロナ専用ゾーンを設置する病院に月額550万円を助成することも発表した。