フランス留学中の筑波大生、黒崎愛海さんが行方不明になった事件で、チリ最高裁は9日、フランスへの引き渡しが決まった元交際相手のチリ人、ニコラス・セペダ容疑者(29)に対し、検察側が求めた身柄拘束を再び認めない決定をした。
最高裁は5月27日、逃亡の恐れはないとして拘束は不要との判断を示したが、検察が異議を申し立てていた。容疑者はこれまで通り、自宅近くの警察署に週1回出頭することが義務付けられる。
最高裁は5月18日、殺人容疑でフランス検察が求めた引き渡しを最終決定。3カ月以内に身柄を引き取るようフランス側に求めているが、新型コロナウイルス流行の影響で具体的な日程は決まっていない。
フランス東部ブザンソンに留学していた黒崎さんは2016年12月、容疑者と夕食を共にした後に行方不明となり、容疑者は直後に帰国した。(共同)