積水ハウスが地面師グループに架空の取引で土地購入代金55億円余りをだまし取られた事件で、詐欺罪などに問われた主犯格とされる無職、カミンスカス操被告(60)=東京都港区=に、東京地裁(守下実裁判長)は10日、懲役11年(求刑懲役14年)の判決を言い渡した。
弁護側は、被告は犯行に使用された偽造旅券の作成に関与していないなどと主張。「地主役の女が成り済ましとは知らなかった」として無罪を求めていた。
起訴状によると、被告は他のメンバーと共謀し、平成29年3~6月、東京都品川区の土地売買で所有者を装い、積水ハウスから約55億5000万円をだまし取ったとしている。
事件では10人が起訴され、これまでにカミンスカス被告以外の9人はいずれも1審で有罪判決が言い渡され、一部は確定している。