【シネマプレビュー】「コリーニ事件」


 ドイツで30年以上、模範的な外国人労働者として働いてきたコリーニがドイツ人の大富豪を射殺。新米弁護士のライネンが被告人の国選弁護人に任命される。しかし、動機について一切、口を閉ざすコリーニ。ライネンは事件を調べるうち、驚愕(きょうがく)の過去が明らかに…。

 本編で鍵となるのがドイツの刑法だ。法改正により、大量のナチ犯罪が免責されてしまったことが作品の底流に流れている。現役の弁護士が自身の扱った事件をベースに執筆した社会派小説が原作となっているだけあり、見応え十分の法廷ミステリーに仕上がっている。

 12日から東京・新宿武蔵野館、大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。2時間3分。(啓)

★★★★

 (★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)



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