福島県商工信用組合(福島県郡山市)は12日、本部監査課の女性係長(70)が約30年にわたり客の定期預金などから計約5150万円を着服していたと発表した。同組合では1月にも職員2人による別々の着服が発覚し、計約1億1500万円の被害が出ていた。
同組合によると、女性係長は平成2年8月から今年4月、知人や親族ら5人から定期預金への入金などを依頼された際、それぞれ着服した。発覚防止のため預金証書を偽造して渡していた。同組合が補填し、預金者に損害はない。
女性係長は昭和54年の採用以来、不正処理などを調査する監査部で長年勤務していた。遊興費や子供の教育費などに使ったと認めている。調査は継続中で、被害額がさらに増える可能性もある。
今年1月の2件の着服発覚を受け、同組合は4月に全顧客に残高証明を送ることにした。