東京都豊島区の保険代理店に勤める20代男性が、性的指向を上司から同僚に暴露(アウティング)され、精神疾患になった問題で、男性が同区にアウティングを禁止した区条例に違反すると申し出て、会社に勧告や指導を行うよう求めたことが12日、分かった。男性と支援する労働組合「総合サポートユニオン」が都内で記者会見し明らかにした。
豊島区は男女共同参画推進条例で「何人も、本人の同意なくして性自認や性的指向を公表してはならない」と規定。罰則はないが、区民や区内に勤める人は苦情や救済を訴えることができる。
男性らによると、会社は「イデアルパートナー」。男性は昨年に入社する際、上司らに性的指向を明かし「同僚には自分のタイミングで伝えたい」と伝えたが、その後アウティング被害を受け、抑うつ状態と診断された。