3密になりやすいライブハウス バンド活動に厚い壁

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MUCCが今年2月に北海道で開催したライブ。再びこの熱気でライブを開くことは難しいのが実情だ

MUCCが今年2月に北海道で開催したライブ。再びこの熱気でライブを開くことは難しいのが実情だ
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 新型コロナウイルスの感染拡大による東京アラートも解除されたが、いわゆる“3密”になりやすいアーティストのライブには、再開にも厚い壁が立ちはだかっている。特に小規模会場に人がすし詰めとなるライブハウスを活動の中心に据えてきたバンドにとっては、先が見えない状況が続く。

 「やはり密も密。現状では最後の最後まで(これまでのライブハウスでのライブのような)活動はできないと思う」と話すのは、4人組バンド「MUCC」(ムック)のギタリスト、ミヤだ。MUCCは平成9年に結成。すでに20年を超えるキャリアを持ち、ライブハウスでの活動を中心としてきた。

 日本で新型コロナウイルス感染者が発生した1月中旬は、ツアーの真っ最中。2月下旬までのツアーを予定通り終えたが、その後、海外ツアーなどが中止に。アルバム「惡」の発売も延期(今月10日に発売)されるなど、音楽活動に大きな影響を受けてきた。

 MUCCや人気バンド、L’Arc~en~Ciel(ラルクアンシエル)が所属する事務所「マーヴェリック・ディー・シー・グループ」の大石征裕代表は、「音楽業界は数千億円規模の産業だが、経済とは別に娯楽としても大切なもの。ラルクのように大会場でのライブはもちろんだが、ライブハウスは規模や動く金額が小さくても、その熱量は同じ。失われるものは大きい」と指摘する。

 大石代表は、影響はミュージシャンだけではないとも強調する。「裏方のスタッフやエンジニア、機材運搬の運転手や仕出屋さんまで、影響は幅広い」

 再開の時期、方法とも見通せない状況の中、ミヤは、「こんなときだからこそ、車の中でライブを見るドライブイン・シアターのような方法もあるが、今、(ライブなど)何かをすることでファンを危機にさらすことが一番まずい」と苦悩する。

 ネットを使った配信は、エンターテインメントのさまざまな分野に広がっているが、簡単ではない。

 「理想は(バンドメンバーの)それぞれの自宅から世界に向けてライブができればいいが、現状ではまだ(4人で合わせて)生でやるのはなかなか難しい。ミュージックビデオをバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)で作るなど、コンテンツを絶やさぬよう、やれることをやる」と話す。

 アルバムが発売延期となった期間を利用し、初回プレス分の特典として18曲をダウンロードできるようにしたのも、その表れだ。

 大石代表も「ものづくりと発信は絶対にやめてはいけない」と話す。通信の発達やテクノロジー企業などの知見を取り込み、「マネタイズという意味ではまだの面もあるが、何かしら参加型のイベントができるようにならないかと知恵を絞っている」と明かす。

 ソーシャルディスタンスの確保や収容可能人数の半数以下しか入れないようなライブでは、これまでのようなライブは不可能。大石代表は「無観客でライブ配信をするノウハウや、アーティスト側の慣れも必要になってくる。相互交換性のあるエンタメの楽しみ方をどれだけ開発できるか」と今後のエンタメ、音楽業界を見据えている。(兼松康)

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