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多様なニーズに対応し、自然素材を生かした注文住宅で業績を伸ばす納得住宅工房。久保淳社長（５２）は、本業の住宅事業にとどまらず、静岡での暮らしを豊かにする新たなライフスタイルを提案し、浸透させようと力が入る。
（那須慎一）
－－なぜ起業したか。また企業理念は
「２３歳でこの業界に入り、営業に携わりながら住宅業界の利益優先体質を目の当たりにし、日増しに違和感が募っていきました。そんな私を起業へと導いてくれたのは『久保ちゃん、独立しなよ。俺たち、あんたについていくよ』と声をそろえて応援してくれた職人たちでした。全てにこだわった最高の家を納得の価格で提供したい。正直な家づくりをしたい。その思いを胸に『すべてはお客さまのために』という企業理念のもと平成１１年に創業しました」
－－現在注力している事業内容や主なターゲットは
「当社は静岡県内に６店舗を構える住宅事業に加え、リフォームやアパレル、ヘアサロンの事業を運営しています。また昨年、メディアとコラボし、熟成された建材を生かした家創りプロジェクト『ＭＡＤＵＲＯ ＳＴＹＬＥ』を立ち上げ、家族の幸せな暮らしをつくるＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）なライフスタイル提案を静岡から全国に発信しています。ひと手間かけた上質な『住・衣・美』を発信し、地域の豊かなライフスタイルづくりに貢献していければと思っています」
－－今に至るご苦労や思いは
「財務を含む経営問題による他社の倒産事例をいくつも見てきました。それをきっかけに、理想の家づくりに取り組む一方で、お客さまはもちろん、スタッフや職人たちに迷惑をかけない、堅実で事業効率のよい会社基盤を整えることに注力してきました。これからも彼らとともに地域に感謝の恩返しをしていきたいです」
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