【北京=三塚聖平】中国国営中央テレビ(電子版)などによると、北京市政府は16日夜、新型コロナウイルスに関する警戒レベルを3級から2級へ引き上げると表明した。北京市内で感染者数が急増していることを受け、さらなる感染拡大を防ぐための措置。学校では登校を停止するほか、同市を出入りする人の管理を厳格化する。首都・北京で「感染第2波」への警戒感が一気に高まっている。
中国では、公衆衛生に関する警戒レベルを1~4級の4段階で管理している。北京では新たな感染者が出ない日が長期間続いたとして、今月6日に2級から3級へ1段階引き下げたばかりだった。
警戒レベルの引き上げに伴い対策を強化する。これまでに一部授業を再開していた小中学校について、17日から登校を取りやめてオンライン授業に切り替えることを決めた。企業に対しては在宅勤務を推奨しているほか、居住区での体温測定なども復活させる。
また、集団感染が起きた同市豊台区の「新発地卸売市場」と関係がある人は北京を出ることを禁じる。それ以外の市民に対しても、市外に出る際はPCR検査で陰性を証明することを求めている。