電車で寝過ごして歩いて帰る途中に民家から自転車を盗んだとして、警視庁は19日、第3方面交通機動隊の白バイ隊員の男性巡査長(32)を停職1カ月の懲戒処分にした。「歩くよりも早く家に着くことができるので盗んだ」などと話しているという。巡査長は同日付で辞職した。
人事1課によると、巡査長は今月8日、勤務を終え同僚ら4人と東京都目黒区内の居酒屋で約4時間半にわたり飲酒。その後、茨城県つくばみらい市内の自宅に電車で帰る途中、乗り過ごして埼玉県杉戸町の東武日光線杉戸高野台駅まで行ってしまった。
午後11時半になっていたため、巡査長は電車での帰宅をあきらめ、直線で40キロ以上離れた自宅に徒歩で帰宅しようとしたが、9日午前0時20分ごろ、杉戸町内の民家で自転車1台を盗んだ。自転車のカギはかかっていなかったという。
午前2時40分ごろ、自宅まで半分の距離に迫る千葉県野田市内を自転車で走行中に千葉県警の警察官から職務質問を受け、自転車盗が発覚した。巡査長は酒気帯びで自転車に乗ったとみられる。
9日は昼すぎから勤務だった。警視庁では新型コロナウイルス対策で宴席自粛を職員に求めている最中だった。警視庁は一緒に飲酒した同僚ら4人も厳重注意したという。