コロナで訓練できず…内閣府が「演習」 大規模水害対策


 内閣府は23日、首都圏で水害が発生したとの想定で「大規模水害対処演習」を各省庁と連携して行った。各機関では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、職員が密集状態となる訓練を行うことができない状態が続いており、政府は代替措置を取った。

 演習は首都圏で大雨が降り、東京と埼玉の都県境などを流れる荒川が決壊し、最大270万人が浸水域に取り残されたと想定。住民が他の自治体に避難する「広域避難」を視野に各機関が対応を検討した。

 防災担当の平将明内閣府副大臣はあいさつで「状況が変わった中で、国も自治体も対応を強化していかなければならない」と述べた。

 図上訓練では通常、各機関の担当者が集まり、災害発生から手順を一つ一つ確認していくが、今回は具体的対応を各省庁や自治体がそれぞれ事前に検討し、23日にはテレビ会議で互いの課題を検証した。

 政府と自治体は年間を通じて、訓練や研修などを行っているが、今年4月以降は感染拡大防止のために中止が相次いでいる。



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