文部科学省が、職員にパワハラをしたとして北海道大側から解任の申し出書が同省に提出された名和豊春学長の解任を決めたことが29日、名和氏への取材で分かった。30日付で学長を解任するとの通知を受け取ったとしている。
名和氏によると、通知文書には国立大学法人法に基づく処分として解任する旨記載されていたという。名和氏は取材に「パワハラをしていないという訴えが認められず残念な結果だが、一区切りだ」と話し、今後処分を不服とする審査請求や取り消し訴訟などの手続きを検討する考えを示した。
関係者によると平成30年10月、北大職員が名和氏からパワハラを受けたと訴え、学長選考会議が11月、弁護士らから成る調査委員会を設置。パワハラと認定した。名和氏は29年4月に学長に就任したが、30年12月に体調不良で休職。その後復職を願い出たが大学側は認めず、複数の職員を威圧的に叱責するなどのパワハラ行為があったとして、昨年7月に文科省に解任の申し出書を提出した。