昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、前法相の衆院議員、河井克行容疑者(57)から150万円を受領した広島県三原市の天満(てんま)祥典市長(73)が30日付で辞職した。本人の申し出を受け、市議会が同意した。後任を選ぶ市長選は8月2日告示、同9日投開票となる。
天満氏は30日の市議会本会議で「申し出を断ることができなかった。西日本豪雨や新型コロナウイルス感染症対策を最優先に考え、政治空白をつくれば対策が遅れるという懸念から、言い出すことができなかった」と釈明した。
天満氏は市議会での場も含め一貫して受領を否定していたが、25日の記者会見で認めた。30日の本会議では市議から虚偽答弁の可能性などを追及された。天満氏は「職を辞することで責任を取りたい」「捜査中のため詳細は答えられない」と繰り返した。