昭和52年11月に北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父で、先月5日に87歳で亡くなった滋さんの妻、早紀江さん(84)宛てに7月1日、トランプ米大統領からお悔やみの書簡が届いたことが分かった。支援組織の「救う会」(西岡力会長)が明らかにした。
書簡は英文で、「親愛なる横田早紀江様」との表題で始まり、「私と(妻の)メラニアは、滋さんがご逝去されたとの報に接し、悲しみに暮れています」と弔意を表明。2017年(平成29年)の訪日時に、早紀江さんら被害者家族と面会したことに触れ、「めぐみさんと再会し、すべての拉致被害者家族が愛する人の居場所について真実を知るべきであるとのあなた方の不屈の決意に、感動しました」とつづった。
また、「早紀江さんと拓也さん哲也さんとともに、めぐみさんを必ずご自宅に連れて帰るという、この重要な任務を続けます」「早紀江さんと滋さんの弛まない活動によって、北朝鮮による拉致問題は日本と米国にとって優先課題であり続けています」とし、拉致解決に向け継続的に取り組む姿勢を鮮明に示した。
最後は、「この悲しみに満ちた時期に横田家の皆さまへ祈りをささげます」と結んだ。
早紀江さんも同日、同会を通じてトランプ氏へのコメントを公表。「このたびは、夫、滋の召天に際しまして、ご丁寧なお悔やみのお言葉を頂戴いたしまして誠にありがたく感謝申し上げます」と謝意を示し、「これからも娘を取り戻すために頑張って参ります。世界平和のため、お力添えいただきます様、お願い申し上げます」などと述べた。
トランプ氏は昨年6月にも、有本恵子さん(60)=同(23)=の父、明弘さん(91)に宛てて、「あなたのために全力を尽くしています。あなたはきっと勝利するでしょう」などとする手紙を送っている。