田久保眞紀前伊東市長、学歴詐称疑惑渦巻く中で再出馬へ MV風投稿が波紋呼ぶ

静岡県伊東市の前市長、田久保眞紀氏(55)が11月29日、自身のInstagramに「私たちのまち、私たちの地域が輝く為に。前へ、そして未来へ。Fight!!」と投稿し、学歴詐称疑惑の渦中にある中で12月7日告示の伊東市長選への再出馬の意思を示しました。疑惑を振り切り前進あるのみという心情を吐露したものの、この投稿が再び火に油を注ぎ、市民やネット上で大きな波紋を呼んでいます。

学歴詐称疑惑渦中の田久保眞紀前伊東市長学歴詐称疑惑渦中の田久保眞紀前伊東市長

学歴詐称疑惑と失職までの経緯

田久保氏は今年5月に伊東市長に初当選しました。しかし、6月下旬には「東洋大学を卒業していない」という学歴詐称疑惑が浮上。当初は自身の支持者に対し「卒業は間違いない」と説明していましたが、7月2日の会見で一転、「除籍であることが判明しました」と発表しました。その後も卒業証書の公表を拒否し続けたことで、疑惑は深まるばかりでした。

9月1日には市議会で不信任決議が可決されましたが、田久保氏は「議会改革で信を問いたい」として市議会を解散。これに伴い市議会議員選挙が開催される事態となりました。そして10月31日、新たに選出された市議会でも2度目の不信任決議案が可決され、その結果、田久保氏は市長の座を失職しました。

物議を醸す「負けないで」MV風投稿

伊東市政を半年間にわたり混乱させた末の失職という状況にもかかわらず、田久保氏が選挙前にアップしたMV風のInstagram投稿は、多くの批判を集めています。投稿されたリール動画には、田久保氏が伊東市の景勝地である一碧湖や城ヶ崎海岸・門脇吊り橋、大室山さくらの里、伊東市役所、八幡野港といった名所を巡る様子が収められています。さらに、自撮りや車を運転するシーンなども盛り込まれており、BGMには田久保氏自身が熱唱するZARDの『負けないで』が使用されています。

市民・ネット上の厳しい反応

このMV風投稿は、ネットニュースのコメント欄などで多くの不評を買っており、厳しい声が上がっています。ある地方紙政治部記者は、「疑惑が持ち上がってからの半年間、伊東市の市政を散々混乱させて辞職し、その挙句、選挙前にMV風『負けないで』をアップとは……。“鋼メンタル”といえば聞こえはいいですが、自己主張の強さから不快感を覚える人が多いようです」と指摘しています。

ネットユーザーからは、「負けないでってのは、伊東市を心から心配する人が、伊東市民に向けてかける言葉であって、深刻な混乱を引き起こした張本人が本人に向けていう言葉ではない」「歌を歌うのは勝手だが負けないでって散々伊東市民に迷惑かけていて何を勘違いしてるのか?」「どれだけ自己保身で自己主張の人なんだろう。伊東市をあんなに混乱させて、自分は開き直り」「勘違いも甚だしい」といった声が相次いでいます。これらのコメントは、田久保氏の行動に対する市民の強い不満と困惑を如実に示しています。

結論

学歴詐称疑惑と市政の混乱の責任を問われ失職した田久保眞紀前伊東市長が、再出馬表明に合わせてSNSに投稿したMV風動画は、自己PRと受け取られ、かえって市民感情を逆撫でる結果となりました。来る伊東市長選では、この投稿がどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。