英国が露、北朝鮮などの人権侵害に独自制裁 EU離脱後初





ボリス・ジョンソン英首相=5日、ロンドンの首相官邸(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】英政府は6日、深刻な人権侵害に関与したとして、ロシアや北朝鮮などの計49の個人・組織を制裁対象に指定したと発表した。英国内の資産を凍結し、英国への入国を禁止する。英国が単独の判断で制裁を科すのは初めて。英国はこれまで、国連やEUの一員として制裁を科してきたが、1月末の欧州連合(EU)離脱後、制裁を独自に判断する方針に転換した。

 英政府によると、対象となったのは、ロシア高官の巨額横領事件を告発した後に逮捕され、2009年に勾留施設で不審死した弁護士、セルゲイ・マグニツキー氏の事件に関わった同国当局者ら25人のほか、政治犯収容所での殺害や拷問に関わった北朝鮮の2組織。 他には、反体制記者、ジャマル・カショギ氏が18年に殺害された事件に関与した20人のサウジアラビア人や、イスラム教徒少数民族ロヒンギャへの暴力に関与したミャンマーの2人の高官も含まれている。

 今回は、「香港国家安全維持法」(国安法)の導入をめぐり、英国が批判を強めている中国の関係者は制裁の対象に入らなかった。



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