ソウル市長、遺体で発見 セクハラで告訴され自殺か





新型コロナウイルスの対応を巡り、ソウル市で記者会見する朴元淳市長=5月(ソウル市提供、聯合=共同)
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 【ソウル=名村隆寛】韓国の朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長(64)が10日午前0時(日本時間同)すぎ、同市の山中で、遺体で発見された。警察は他殺の可能性は低いとみている。家族に遺言のようなことを伝えており、韓国メディアは自殺したもようだと報じている。

 朴氏は9日午前、遺言のようなことを言い残して市長公邸を出た後、携帯電話が切られ、連絡が取れなくなっていた。朴氏の娘から届け出を受けた警察などが捜索し、遺体を発見した。

 ソウル市によると、朴氏はこの日、体調がすぐれず、出勤しなかったという。朴氏はソウル市庁に務めた自身の元秘書の女性から、セクハラを受けたとして失踪前日の8日に告訴されていた。韓国メディアによれば、警察は朴氏への事情聴取を検討していたという。

 朴氏は人権派弁護士出身で、左派系与党「共に民主党」に所属。左派の市民団体「参与連帯」の創設にも関わった。2011年のソウル市長補欠選挙で初当選し、18年には3選を果たした。5月の世論調査では60・5%の支持率を得ており、次期大統領選の有力候補の1人として名前が挙がっていた。

 また、慰安婦問題で一貫して日本政府の対応を批判し、在任中には、日本大使館前で毎週開かれている日本政府への抗議集会に参加したこともある。

 市長業務は当面、副市長が代行するが、セクハラでの告訴がからむ自殺の可能性があり、与党側では動揺が広がっている。



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