【ワシントン=住井亨介】トランプ米大統領は10日、ロシア疑惑をめぐって禁錮3年4月を言い渡されていた、自身の盟友でロビイストのロジャー・ストーン元被告の刑を免除すると発表した。
2016年の前回大統領選でトランプ陣営の顧問を務めたストーン元被告は、裁判では議会に対する偽証罪など7つの罪で有罪判決を受けていた。米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、14日に収監予定だった。
ホワイトハウスは声明で「ロジャー・ストーン氏はでっち上げのロシア疑惑の被害者だ」とした上で、「すでに大いに苦しみを受け、非常に不公平に扱われた。今やロジャー・ストーン氏は自由だ」と強調した。
ストーン元被告の裁判をめぐっては、禁錮7~9年を求刑した検事の量刑意見についてトランプ氏が「不公平だ」と非難。直後に司法省が求刑を取り消す判断をしたため、求刑に関わった検事4人が抗議して辞職するなど異例の経過をたどった。
トランプ氏はこれまでにストーン元被告の減刑について含みを持たせる発言を繰り返してきた。