ソウル市長自殺「人間らしい謝罪受けたかった」 セクハラ被害の女性のコメント全文

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朴元淳市長の遺影を抱える男性=13日、ソウル市役所(AP)

朴元淳市長の遺影を抱える男性=13日、ソウル市役所(AP)

 韓国の首都ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長からセクハラを受けたとして、市長の自殺直前に告訴していた元秘書の女性の代理人弁護士が13日、記者会見し、「セクハラ行為は約4年続いていた」と明らかにした。

 弁護士によると、朴氏は市長執務室で、女性の膝のあざを見て「ホー(フーフー)してあげる」と口づけしたり、「抱いてくれ」と言って接触してきたりするなどしていたという。女性は会見を通じ、朴氏自殺に対するコメントも公表し、「法の審判を受け、人間らしい謝罪を受けたかった」と述べた。(ソウル支局)

 会見で公表された被害女性のコメント全文は以下の通り。

 手のひらで天を覆うことができると思っていました。愚かでした。とても後悔しています。私は(セクハラ行為について)声を上げ、泣き叫び、訴えるのが当然でした。そうであるからといって、私は今、自分を責めずにいられるでしょうか。後悔し続けています。

 長い沈黙の時間、独りでとてもつらかったです。よりよい世界で生きるのを望むわけではありません。ただ人間らしく生きる世界を夢見ます。巨大な権力の前で、力なく弱い私自身を守るため、公正で平等な法の保護を受けたかったです。安全な法廷で(朴氏に)こんなことはやめろ、と叫びたかったです。つらいと泣け叫びたかったです。許してあげたかったです。法治国家、韓国で法の審判を、人間らしい謝罪を受けたかったです。

 勇気を出して告訴状を提出し、夜通し調査を受けた日、人の尊厳を傷つけた方が自らの尊厳を捨てました。死ぬ。その2文字はあれほど苦しめられたときにも口にすることができない言葉でした。私を愛する人々の心を苦しめる自信がありませんでした。だからこそ、(朴氏の死に)あまりにも失望しました。いまだに信じられません。故人の冥福を祈ります。

 (コメントを出すことは)多くの人を傷つけるかもしれないとの思いで、とても躊躇(ちゅうちょ)しました。しかし、(朴市長の公葬に反対する大統領府への請願に署名した)50万人を超える国民の訴えを受けても変わらない現実は、(被害)当時感じた威力の大きさを再び感じ、息が詰まります。

 真実の歪曲(わいきょく)と推測が乱れ飛ぶ世界に向け、恐ろしく重い気持ちでペンを取りました。今後、私はどうやって生きていけばいいでしょうか。でも、私は人間です。生きている人間です。私と私の家族が日常と安全を回復できるよう望みます。

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