中国の著名な改革派学者で今月、公安当局に一時拘束された清華大の許章潤氏が、大学から免職を言い渡されていたことが14日、分かった。関係者が明らかにした。個人独裁色を強める習近平国家主席を批判し続けてきた許氏の言動を問題視した当局が、大学側に圧力をかけた可能性がある。知識人への言論引き締めに懸念が深まりそうだ。
許氏は、四川省成都で買春した疑いがあるとして6日から12日まで当局に拘束された。関係者によると、清華大はその間に許氏の「教職を解き、免職する」処分を決定したという。
清華大は名門で、習氏の母校でもある。許氏の知人は「許氏の拘束は、大学を免職するために仕組まれたものだろう」と推測した。
許氏は2018年7月、国家主席の任期規定を撤廃した憲法改正に反対し、指導部を批判する文書を発表。19年3月、教授を務める清華大から停職処分を受けた。(共同)