カトリック長崎大司教区(長崎市)の高位聖職者を含む司祭からパワハラを受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し休職を余儀なくされたとして、教区の50代女性職員が長崎労働基準監督署に労災申請することが21日、分かった。女性の代理人弁護士が長崎県諫早市で記者会見し、明らかにした。
弁護士によると、女性は平成29年に教区に開設された「子どもと女性の人権相談室」の窓口担当者で、聖職者による性被害などの相談を信徒から受けていた。
女性は31年2月、100人以上の司祭らを前に教区幹部から叱責されたり、「思い通りになると思うなよ」「一信徒のくせに」などの暴言を受けたりして徐々に体調を崩し、今年6月末から休職を余儀なくされたとしている。
女性は弁護士を通じ「現在、強いフラッシュバックや心身に症状を抱え苦しんでいる」とコメントした。長崎大司教区の担当者は取材に「現時点で何もコメントできない」とした。