八王子スーパー3人射殺 11年前に押収の拳銃、遺留銃弾の線条痕と酷似 犯行に使用か


 東京都八王子市大和田町のスーパー「ナンペイ大和田店」で平成7年7月、アルバイトの女子高校生ら3人が射殺された強盗殺人事件で、21年に警視庁が犯行に使用された疑いがある拳銃を押収していたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。50代の暴力団組員の男宅で押収した数丁のうちの1丁で、暴力団関係者らの間で流通していたものだとみられ、警視庁八王子署捜査本部は組員の男が事件に関与した可能性は低いとみて、流通経路を調べている。

 捜査関係者によると、現場に残された銃弾5発のうち鑑定が可能な3発について、発射の際に銃弾の表面に刻まれる「線条痕」が押収した拳銃と酷似。「押収した拳銃から発射された可能性を否定できない」と鑑定された。

 拳銃を所持していた男は21年8月から別の事件で服役中で、任意の聴取に対し「21年5月ごろに手に入れたが、誰にもらったかは言えない」と供述し、事件への関与も否定。捜査本部も男が関与した可能性は低いとみている。

 押収拳銃は、フィリピン製の38口径「スカイヤーズビンガム」とされるが、外装はコルト社製に偽装されていた。より取引価格が高いコルト社製に見せかけたとみられる。

 捜査関係者によると、昭和60年代から平成初期にかけて、米軍関係者を通じて密輸されたスカイヤーズビンガムが多数あり、事件があった八王子市周辺の暴力団関係者の間で流通していた可能性があるという。



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