嘱託殺人の疑いで逮捕された大久保愉一容疑者(42)の母親は25日、北海道釧路市で取材に応じ、「(被害者や遺族らに)おわびしたい。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と声を震わせた。
母親によると、大久保容疑者は幼いころから地元の科学館によく足を運ぶなど自然や科学に興味があったという。医師を目指すようになったのは小学6年の頃だが、理由は「はっきりとは分からない」と話した。
スポーツが苦手だった半面、高校は釧路市の進学校に進んで勉強に打ち込み、現役で弘前大医学部(青森県弘前市)に進学。人に感情を伝えるのが苦手で内向きな性格だったため、母親は医師になることは勧めなかったという。
大学入学で親元を離れて以降はたまに帰省などで顔を合わせる程度で、「たわいのない言葉を交わすぐらいだった」。事件に至った動機については「子どもであっても内面のことまでは分からない」とする一方、「何でこんなことをしたのか」と話した。