米国務省は25日、ハリルザド・アフガニスタン和平担当特別代表がアフガン政府と反政府武装勢力タリバンとの和平交渉を促すため、アフガンの首都カブールなど5カ国を訪問すると発表した。米タリバン和平合意の履行徹底を改めて求め、停戦に向けた協議の早期開催を働き掛ける。
訪問先は他にカタールやパキスタン、ノルウェー、ブルガリアで、24日に出発した。アフガン政府とタリバンは2月末の和平合意に基づき、捕虜の交換後に停戦に向けた協議を開く予定だが、戦闘は激化している。
米国務省は声明で、停戦協議の開始に向けて当事者はこれまで以上に近づいているとしつつ「問題の完全な解決にはさらなる努力が必要だ」と強調。ハリルザド氏は双方に暴力行為を控えるよう求める方針だ。
米政府は今月14日、和平合意に沿ってアフガン駐留米軍の削減義務を履行したと発表しており、ノルウェーなどではアフガン駐留国際部隊を構成する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国に最新情勢を説明する。(共同)