新潟県加茂市の加茂暁星高校野球部のマネジャーだった女子生徒=当時(16)=が平成29年、部活の後に倒れて死亡したのは監督らが救命措置を怠ったためなどとして、両親が学校に約6300万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、新潟地裁(篠原礼裁判長)であった。生徒の父親は「監督または体育教師として責任を深く考えて」と訴えた。
父親は意見陳述で「娘の命が失われたことは避けようのなかった事故などではない」と述べた。
原告の代理人弁護士によると、学校側は「指示、対応に過失はなく、救命措置は義務ではない」とし、請求棄却を求める答弁書を地裁に提出した。
訴状によると、女子生徒は29年7月、猛暑日に監督の指示で練習場所から約3・5キロをランニングし学校に戻った。到着後に倒れて意識不明となり、搬送先の病院で低酸素性脳症により死亡した。救急車の到着までに適切な救命措置を取らなかった学校側に過失があったとしている。