29日付のフランス紙レゼコーは、レバノンに逃亡した日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告が11月と来年3月にフランスで2冊の著書を出版すると報じた。会社法違反の罪などで起訴された日本での事件や、日産とフランス大手ルノーの企業連合の経営について自説を訴える。
1冊目は「真実の時、カルロス・ゴーンが語る(原題)」で、11月初めに出版予定。フランス通信(AFP)の元東京支局長フィリップ・リエス氏との共著となる。リエス氏は既に被告との共著があり、日本での事件は「信憑(しんぴょう)性がない」として、老舗出版社グラッセに持ちかけた。英語と日本語、アラビア語での出版に関してはゴーン被告が権利を保持する契約とされる。邦訳が直ちに出版されるかどうかは不明。
2冊目は、日本で偽証容疑での逮捕状が出ている妻キャロル・ナハス容疑者との共著で、サルコジ元大統領の著書などを刊行している別の出版社を選んだ。(共同)