現代自動車、鄭義宣会長時代…その未来は(2)


これと関連し、チャ・ドゥウォン・モビリティー研究所のチャ・ドゥウォン所長は「現代自動車はこれまでファースト・フォロワー(技術を早く追う企業)だった。未来自動車の主導権を握ろうとするなら追いかけてまねるのではなく、これまでになかった新しい技術で使用者に感動を与えなければならない」と話した。続けて「ハードウェア・ソフトウェアを超え『ヒューマンウェア(使用者経験を強調した技術)』に進まなければならない。ヒューマンウェアを開発できる環境を現代自動車の組織と新・旧世代間の協業を通じて探し、研究開発投資をしなければならないだろう」と話した。

◇「恐竜に勝つにはアベンジャーズチーム設けなければ」

14日の就任あいさつで鄭会長は、「人類の夢をともに実現して進む」という「人類・未来・分かち合い」のメッセージを盛り込んだ。これは首席副会長になってから積極的にしてきた開放型革新と協業をさらに追求するという意味と業界はみている。鄭会長はこれまでアプティブ(自動運転)、リマック(電気自動車)、アライバル(電気自動車)、グラブ(車両共有)などモビリティーを先導する海外スタートアップとパートナーシップを結び果敢な投資をしてきた。これに対しルノー・日産、PSA・FCAなど規模が大きい世界の自動車メーカーは連合を結んで生き残り競争に飛び込んでいる。相対的に現代自動車のグローバル同盟は緩い方だ。

ハイ投資証券リサーチセンター長のコ・テボン氏は「これからは『アベンジャーズ』(スーパーヒーローが大挙登場するハリウッド映画)でなければ恐竜に勝つことはできない。C・A・S・E分野で現代自動車が持てなかった力を積むためには効率的提携協力が重要だ」と話した。続けて「コナ・エレクトリックの火災などでLG化学と微妙な不和を生じさせたことで見られるように協力企業や提携企業との活発な疎通が必要だ」と付け加えた。最近コナ・エレクトリックの火災にともなう自発的リコール措置により電気自動車メーカーである現代自動車とバッテリー納品会社であるLG化学の間で責任をめぐる攻防が拡大する兆しが見られるのにともなう助言だ。鄭会長が緊急な課題であるこの問題をどのように解決いていくか注目される。

大徳(テドク)大学自動車学科のイ・ホグン教授は「衰退していく内燃機関車よりは未来自動車分野で協力を強化するのは良い決定。LGやSK、サムスンなどバッテリー同盟をはじめ、電気自動車専用プラットフォーム開発などで競合ブランドとも果敢に手を組むべきだ。この部分で鄭会長が能力を見せる時」と話した。

一方、鄭義宣会長が就任したこの日、現代自動車の株価は0.56%下落した17万8000ウォンで取引を終えた。

現代自動車、鄭義宣会長時代…その未来は(1)



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