先月12日、ポスコインターナショナルが投資したウクライナ穀物輸出ターミナルで飼料用の小麦が船積みされている。 [写真 ポスコインターナショナル]
ポスコインターナショナルが22日、ウクライナから飼料用の小麦6万8000トンを輸入したと明らかにした。昨年9月にポスコインターナショナルがウクライナの黒海沿岸に竣工した穀物輸出ターミナルから韓国に輸入された最初の小麦で、この日、仁川(インチョン)港などで荷役を始める。
ポスコインターナショナルは国内企業が海外に投資した穀物輸出ターミナルを通じて輸入された最初の事例だと説明した。また、海外インフラ構築、食料安全保障とともに未来の新しい成長戦略の食料事業が一歩さらに進展した、と伝えた。ポスコインターナショナルの周時普(チュ・シボ)社長は「国際穀物市場の価格変動性が拡大する中で、海外の農業資源を安定的に国内で調達する体系を確保した」と強調した。
ポスコインターナショナルによると、新型コロナの感染拡大以降、海外メジャー穀物会社は国際穀物市場で影響力をさらに拡大している。これを受け、世界食料市場は需給の不均衡がさらに進むと予想される。実際、韓国国内の小麦の需要は343万トン(2019年基準)だが、2万トンだけが国内で生産され、残りは輸入に依存している。特に飼料用小麦は量が絶対的に不足し、トウモロコシなど他の穀物に変えている。国内の飼料用小麦の需要は約88万トン。
ポスコインターナショナルの関係者は「今回輸入した小麦をはじめ、トウモロコシなどに国内搬入穀物を拡大していく」とし「自ら保有した輸出ターミナルを活用した安定的な国家穀物調達システムの構築にさらに弾みがつくだろう」と話した。また、ウクライナを海外穀物輸出の前進基地として欧州・中東・北アフリカなどにトウモロコシや小麦など穀物を供給する計画だ。
ポスコインターナショナルは「貿易を越えて、韓国最大の食料資源企業を目標に農場から加工、物流インフラにいたる『食料バリューチェーン』を構築していきたい」とし「食料を輸出する国に調達インフラを構築し、世界的に食料問題が発生すれば国内に搬入できるよう食料安全保障事業を育成する」と明らかにした。
ポスコインターナショナルはコメをはじめ、小麦・トウモロコシ・大豆・麦など主要穀物を中心に食料事業に取り組んできた。2015年に84万トンだった貿易量は今年750万トンに拡大した。