(CNN) 米世論調査機関「ピュー・リサーチ・センター」は24日までに、新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)が世界的に進む中で科学に対する信頼感の度合いを探る国際調査を実施し、米国では左右両派寄りの立場に従って最も大きな意見の対立が見られたと報告した。
調査結果によると、科学者が国のために適切なことをしていることへの強い信頼感を示したのは米国成人の38%。ただ、左派寄りでは62%、右派寄りでは20%と大きな差異が出た。
また、56%が米軍への大きな信頼感を表明。ニュースメディアの場合は13%、経済界の指導者は11%、連邦政府は8%だった。
調査では、子ども向けワクチンの広範な接種や気候変動などの懸案も取り上げたが、米国では気候変動問題に対する意見でもリベラル、保守両派の間で大きな溝があることが判明。ただ、米政府による気候変動対策は過少とした調査参加者は63%だった。
今回調査は、昨年10月から今年3月にかけ20カ国で3万2000回以上の面接などして実施した。世界的に見た場合は科学への広範な信頼感が目立った。
米国内では新型コロナの感染が拡大する中で、公衆衛生の専門家らが科学の政治問題化を嘆く意見を公にもしている。これらの問題にはマスク着用の是非、ワクチン確保を急がせるような政治的な圧力や新型コロナ対策を仕切る公衆衛生の指導者らが打ち出した対策への疑問などが含まれる。