サムスン電子の李在鎔副会長が25日午後、直接車を運転して故李健熙会長の葬儀室が用意されたサムスンソウル病院葬儀場に到着した。李副会長は息子・娘とともに葬儀室に入った。キム・サンソン記者
25日亡くなった故・李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン会長についてニューヨークタイムズ(NYT)は「きょう、サムスン電子は韓国経済の礎(cornerstone)であり研究開発(R&D)で世界最高の投資企業の中の一つになった」として「サムスンに専門経営者(CEO)体制が整えられた後にも李会長が大きな枠組みの戦略的な方向を提供する『サムスンの大きな思想家(Samsung’s big thinker)』として残ることができた」と評価した。
ブルームバーグ通信は故人について「サムスン電子を模造品生産会社から誰でも羨む世界最大のスマートフォン・テレビ・メモリーチップ企業に変貌させた」と評価した。中国中央電視台(CCTV)のインターネット版と騰訊網は「李会長は韓国の『経済大統領』と呼ばれる」と報じた。読売新聞は李会長が1997年アジア通貨危機当時、自動車など収益性が低い部門を果敢に整理する一方、半導体など成長が期待される事業に巨額を投資するなど「選択と集中」を通じてサムスンを急成長させたと評価した。李会長が就任した後、約25年間グループ売り上げは約30倍、時価総額は約300倍増えたと伝えた。
韓国では各界の哀悼が続いた。全国経済人連合会(全経連)のホ・チャンス会長はこの日、追悼の辞で「あなたは永遠の一位」としながら冥福を祈った。全経連は李会長を「大韓民国の経済を先進国の仲間入りを果たせた財界最高のリーダー」と表現した。
斗山(ドゥサン)インフラコアのパク・ヨンマン会長が会長を務める大韓商工会議所もこの日「李会長は破格の革新経営を通じて新しい産業である半導体とモバイルなど先端分野に挑戦することでサムスンをグローバル最優良企業として育てた」と明らかにした。
韓国経営者総協会は「生前に技術発展に対する情熱が高かった李健熙会長は白黒テレビを作るアジアの小さい企業、サムスンをグローバル情報通信技術(ICT)産業をリードする世界超一流企業に成長させられた」と評価した。
中小企業中央会も「故人は普段大企業と中小企業は同じ船に乗った夫婦と同様だとしてともに生きるべきだと強調してきた」として「1997年京畿道龍仁(ヨンイン)に中小企業人材育成に向けた『中小企業人材開発院』の建設を支援して特別な縁を結んできた」と紹介した。
政界も哀悼を表わした。盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長は葬儀室を訪ねて文在寅(ムン・ジェイン)大統領の見舞いのメッセージを伝えた。文大統領は「韓国財界の象徴である李会長の死去を深く哀悼して遺族の方々にお見舞いの言葉を伝える」として「李会長は挑戦的かつ革新的なリーダーシップで半導体産業を韓国の代表産業に成長させ、世界スマートフォン市場を席巻するなどサムスンを世界企業として育て、韓国の代表企業として経済成長のけん引役を果たした」と評価した。共に民主党も公式哀悼の声明を出し、李会長の功罪を指摘した。
民主党のホ・ヨン報道官は「韓国経済成長の礎を築いた主役」としながらも「経営権世襲のための随意契約と不当なインサイダー取り引き、政経癒着と無労組経営など彼が残した否定的な遺産は韓国社会が清算すべき時代的課題」と論評した。共に民主党の李洛淵(イ・ナギョン)代表はフェイスブックに「故人の光と影をじっくりと考える」と書き込んだ。
国民の力のぺ・ジュニョン報道官は「故人は半導体、携帯電話などの先端分野でサムスンが世界1位のグローバル企業になる軸をつくった。国民の自負心を高めた先覚者」と論評した。