【ワシントン=海谷道隆】米国のロバート・オブライエン国家安全保障担当大統領補佐官は16日の安全保障関連イベントで、大統領選で勝利を確実にした民主党のジョー・バイデン前副大統領に対し「高いプロ意識に基づく政権移行が行われるだろう」と約束した。ホワイトハウスの外交・安全保障政策を取り仕切る立場として、敗北を認めていないトランプ大統領と距離を置いた見解を発信した。
発言は事前収録されたもので、16日に公開された。オブライエン氏は、バイデン氏の勝利について「今は明らかにその方向にあるようだ」と前置きし、「国家安全保障会議(NSC)では高いプロ意識に基づく政権移行が行われることに疑いはない」と指摘した。
オブライエン氏は、オバマ前政権で要職を務めた顔ぶれも目立つバイデン氏の外交・安保チームについて「高い専門性を有した人々がNSCの職務を担うことになるだろう。多くはホワイトハウスで長い時間を過ごしてきた」とお墨付きも与えた。
トランプ氏は16日のツイッターで、「私が選挙に勝った」と改めて主張した。