新型コロナウイルスの感染者が再び増加する中で迎えた3連休初日の21日、千葉県内は秋晴れとなり、行楽地に多くの人が繰り出した。観光客らは感染防止策を徹底し、人混みを避けたレジャーや屋外の施設を選ぶ人も目立った。
東京ディズニーリゾートの玄関口である浦安市のJR舞浜駅。朝早くから、マスク姿の親子連れらが次々と降り立った。
埼玉県深谷市の会社員の女性(23)は友人5人と来園。ディズニーキャラクターのシールを貼ったマスクとフェースシールドを装着し、消毒液を持参した。「レストランでの食事は控える。フードワゴンで買って、風通しの良い場所で食べたい」と言いながらゲートへ向かった。
妻と娘2人を連れてきた市川市の会社員の男性(43)は「感染再拡大は不安だが、普段我慢している娘に諦めようとは言えなかった。密を避けながら、楽しませてあげたい」と語った。
千葉市花見川区の花島公園では、テントを張って昼寝をしたり、バドミントンをしたりする家族連れの姿が見られた。市内外の水辺でイベントを企画している同区の会社員の男性(48)らによるカヤック体験会もあり、堰堤(えんてい)に挟まれた約4キロの区間で6組が楽しんだ。夫婦で参加した習志野市の公務員(55)は「密にならないし、リフレッシュできた」と話していた。
10月に開業50周年を迎えた鴨川市の水族館「鴨川シーワールド」は密集を防ぐため、事前予約制でチケットを販売。来園者に検温と手指消毒、マスク着用を求め、人気のシャチのパフォーマンスの観覧には整理券を配布している。
松戸市の会社員の男性(36)は妻、娘2人と来園し、「笑うアシカ」のカンジと記念写真を撮った。「次女が生まれて半年たち、久しぶりの旅行。コロナは心配だが、ここは屋外施設が中心で、対策もしっかりしているから安心」と述べた。
館山市の観光名所「城山公園」では、多くの行楽客らが高台に立つ「館山城」(八犬伝博物館)へと足を運び、城からの眺望や園内の散策を満喫した。家族4人で訪れた東京都中央区の会社員の男性(47)は「小学4年の長男が歴史好きで、館山城を見せたいと思って連れてきた。屋外で感染のリスクは低いし、海からの風も気持ちがいい」と、くつろいでいた。