[ダブリン 25日 ロイター] – 欧州医薬品庁(EMA)のエグゼクティブディレクター、エマー・クック氏は25日、規制当局の承認に向け申請されている新型コロナウイルスワクチンについて、クリスマスまでに前向きな科学的意見を示すことができるだろうと述べた。
ラジオ番組で「全てが順調で、クリスマスまでにポジティブな意見を出せると大いに期待している」と指摘。生データを確認するまでは一般向けに推奨できないとしながらも、「有効率90%はワクチンとして非常に優れており、このような数値が関係書類に実際に記載される可能性を考慮すると非常に楽観的だ」と語った。
米食品医薬品局(FDA)はファイザーのワクチンについて12月半ばに判断を示すとみられているが、クック氏は24日、EMAも同様のスケジュールで前向きな勧告を出すことを目指していると述べた。
一方、欧州連合(EU)が25日公表した資料によると、医薬品へのアクセス拡大に向け、緊急時の特許権回避や域内への生産シフトに向けた企業誘致などの措置を検討している。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)により一段と深刻化した医薬品不足の解消が狙い。