【ワシントン=蒔田一彦】トランプ米大統領の陣営が大統領選のペンシルベニア州での開票結果の認定差し止めを求めた訴訟で、連邦控訴裁判所(高等裁判所に相当)は27日、連邦地裁に続いてトランプ氏側の訴えを棄却した。トランプ氏側は連邦最高裁で争う構えだが、州当局は既に結果を認定しており、勝敗を覆すことを狙った法廷闘争は更に厳しい情勢となっている。
トランプ氏の陣営は、郵便投票の投開票手続きが共和党に不公正なものだったとして、州当局が開票結果を認定しないよう求めた。控訴裁は「選挙が不公正だったという告発には具体的な申し立てと証拠が必要だが、どちらもない」として訴えを退けた。「大統領を選ぶのは弁護士ではなく、有権者だ」とも指摘した。
州当局は24日、民主党のジョー・バイデン前副大統領が約8万票差で勝利した開票結果を認定した。
一方、トランプ氏は27日、ツイッターに「バイデン氏は、彼の『8000万票』が不正や違法に得ていないと証明できる場合にのみ、大統領としてホワイトハウスに入ることができる」と投稿した。トランプ氏は26日、12月14日の選挙人投票で敗れた場合は退任する意向を示したが、当面は徹底抗戦を続ける模様だ。