【AFP=時事】ナイジェリア北東部で、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」とみられる集団が農業労働者らを襲撃し殺害した事件で、死者は少なくとも110人に上ると、国連(UN)が29日、発表した。
【写真】殺害された農業労働者らの葬儀の様子、大勢が参列
ナイジェリア担当人道調整官のエドワード・カロン(Edward Kallon)氏は「この襲撃により、民間人少なくとも110人が惨殺され、さらに多くの人が負傷した」と発表。死者数は当初43人、その後70人と伝えられていた。ボコ・ハラムの戦闘員らによる虐殺行為とみられている。
「この事件は罪のない民間人が直接犠牲になった、今年最も暴力的な襲撃だ」と述べたカロン氏は、ボコ・ハラムの名指しには至らなかったものの、「非国家武装集団」を非難した。
襲撃は28日、同国北東部ボルノ(Borno)州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)に近いコショベ(Koshobe)村で発生。稲田で作業していた農業労働者らが襲われた。親政府・反イスラム過激派の民兵組織は、襲撃犯らは農業労働者らを縛り、喉を切り裂いたと訴えている。
同日ボルノ州では、予定よりも実施が大幅に遅れた地方選挙の投票が行われていた。この選挙はボコ・ハラムや過激派組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」による襲撃が増加したことで繰り返し延期されていた。【翻訳編集】 AFPBB News