(CNN) 米連邦捜査局(FBI)のクリス・レイ長官は14日、米連邦議会議事堂が襲撃された事件で捜査当局が容疑者200人以上を特定し、100人あまりを逮捕したことを明らかにした。
レイ長官は首都ワシントンの連邦緊急事態管理庁(FEMA)本部でペンス副大統領とともに記者会見し、大統領就任式の警備態勢について説明。議事堂に乱入した容疑者に向け「FBI要員が迫っている」と通告した。
6日の暴動ではこれまでに寄せられた数千件の情報を手がかりとして連邦捜査当局が容疑者の行方を追うと同時に、首都や米全土で暴動再発の恐れがあるとみて警戒を強めている。
レイ長官はそうした暴力行為に加担しようとする人に向け、「我々が先週目の当たりにしたような行為に加わった者に続く気になっている人々に告ぐ。家にとどまりなさい」「議事堂占拠にかかわった者たちに今、何が起きているかに目を向けよ」と呼びかけた。
レイ長官の14日の発言は、今後数日でさらなる暴動が相次ぐ事態に対して当局が一層警戒を強めている実態を物語る。
バイデン次期大統領の就任式が20日に迫る中、全米の各州も警備態勢を強化している。オクラホマ州では下院議員に対し、この週末は抗議デモが懸念されることから州議会議事堂に行かないよう促した。アリゾナ州は州議会議事堂周辺に防護柵を設置。オレゴン州警察は州兵の援護を受けて暴動が起きた場合の対応に当たる。
レイ長官は、大統領就任式に向けた準備や警備態勢には確信を持っていると強調。「武装デモであれ、1月6日の議事堂侵入に起因する潜在的脅威であれ、就任式などを狙った潜在的脅威であれ、寄せられる全ての情報を我々は注視している」と述べ、「現時点では武装デモの可能性に関する通報を追っている」と付け加えた。