李在鎔サムスン副会長(左)と鄭義宣現代自動車グループ首席副会長。[写真 青瓦台写真記者団]
上半期の発売を控えた現代自動車初の純電気自動車「アイオニック5」にサムスンディスプレーの有機ELディスプレーが搭載されることが確認された。
28日の自動車業界によると、現代自動車の電気自動車専用プラットフォーム「E-GMP」をベースとする初の純電気自動車アイオニック5のサイドビューカメラシステムに搭載される有機ELディスプレーをサムスンディスプレーが供給する。
アイオニック5で基本サイドミラーとともにオプションで選択可能なサイドビューカメラは一般の鏡を使うサイドミラーの代わりにカメラとディスプレー画面を利用して車両後方と周辺を見る装置だ。サイドミラーに比べて視野が広く死角が減り、後方カメラのように暗いところでも周辺を明るく見ることができるという長所がある。
サムスンディスプレーは2018年から「バーチャルサイドミラー」という名前でアウディの電気自動車「eトロン」にこのシステムを供給してきた。有機ELは消費電力が少なく、薄くて軽いデザイン特性でドライバーに最適な視覚的ソリューションを提供できる。
現代自動車とサムスンの協業契約は十数年ぶりだ。これに先立ち2011年にサムスンディスプレーがナビゲーション用8インチ液晶パネルの供給契約を結び3年間にわたり供給してから両グループ間にこれといった協業事例はなかった。
業界では今回の事例を始まりに両グループの今後の協業関係が持続して広がるという分析が出ている。昨年5月に現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長がサムスンSDIの天安(チョナン)事業所を訪れ、サムスンの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が直接鄭会長を案内したのに続き、同年7月には反対に李副会長が現代自動車南陽研究所を訪ねて協力関係が形成される雰囲気だった。
両グループの協力は電気自動車時代を控え米国のテスラと日本のトヨタなど一歩リードするトップ圏との格差を縮める競争力強化につながるか期待する雰囲気だ。
一方、現代自動車は来月オンラインを通じて電気自動車の新時代を開く核心戦略モデルに挙げられるアイオニック5の世界初公開行事を進める予定だ。