(CNN) 米ミズーリ州検察当局は10日、同州の女子寄宿学校でオーナーを務めていた夫妻を学生への虐待に絡む102件の重罪で訴追した。訴状によると、被害者は16人に及ぶ。
同州のエリック・シュミット司法長官によると、ボイド・ハウスホルダー被告とステファニー・ハウスホルダー被告は現在は廃校となっているサークル・オブ・ガールズ・ランチ・アンド・ボーディング・スクールのオーナー兼運営者だった。
ボイド容疑者は第2級法定強姦(ごうかん)など80の罪状で、ステファニー容疑者は子どもの虐待や無視など22の罪状で訴追された。
シュミット司法長官は「訴状には広範で恐ろしい性的、身体的、精神的な虐待が行われたと記されている」と述べ、正義の実現に向けて全力で捜査に当たると言明した。同氏事務所は聞き取り調査や証言、学校から押収した文書から実態の解明を進めている。被害者の特定もまだ続けているという。
訴状によると、ボイド容疑者は被害者の背中をひざで抑えて拘束具を使用したり、腕立て伏せを強制したり、体や頭を壁に打ち付けたりする身体的虐待を行った。手やベルトなどで打つ虐待もあった。さらに被害者の顔を馬ふんに押し込んだり、のどに熱いソースを流し込んだりもしたという。
CNN提携局KY3は昨年8月、州の捜査官が同校から24人前後の少女を移動させたと報じていた。
両容疑者は10日、最初の裁判所への出頭で無罪を主張した。次の公判は今月17日の予定。
両被告は先ごろ、地元紙に対し生徒への虐待を否定した。「彼女たちは怒っていて、辛らつで、誰かに責任をなすりつけたがっている」と語り、少女が被害者のふりをしているとも述べた。