米国の国際貿易委員会(ITC)は2日(現地時間)、SKイノベーションが2019年にLGエナジーソリューション(当時LG化学)を相手取り提起した特許訴訟を取り消してほしいというLG側の要請を棄却した。
ITCが前日、LGエナジーソリューションがSKイノベーションを相手取り提起した特許訴訟でSK側の主張を認めたのに続き、特許訴訟を取り消してほしいというLG側の要請が棄却されたことで、SK側が提起した特許訴訟も予定通りITCの調査を受けることになった。
これに先立ちSKイノベーションは、両社が2019年4月にITCで争った営業秘密侵害訴訟の派生事件で、同年9月にLGエナジーソリューションが自社の特許を侵害したとしてITCに訴訟を提起した。
するとLG側は昨年8月、SKイノベーションが営業秘密侵害に関連した「文書削除」をしただけに、特許訴訟を取り下げてほしいと要請した。
しかしITCはこの日、LGの要請事項は一方的な主張にすぎず、特許の件に関してはSKイノベーション側の文書がよく保全されているなどの理由を挙げ、LG側の要請を棄却した。
SKイノベーションが提起した訴訟項目はバッテリーセル、モジュール、関連部品、製造工程などで、SKはLGがGMとアウディ、ジャガーの電気自動車に納品したバッテリーに関して特許を侵害したと特定し、禁止命令と救済措置、損害賠償を要求した。
ITCはSKイノベーション側が提起した特許訴訟の予備判決を7月30日に出す予定だ。LGの特許侵害が認められる場合、LGバッテリー製品に対して米国内輸入禁止措置が取られる可能性がある。