トヨタ、米リフトの自動運転事業を5億5000万ドルで買収


トヨタが米企業のリフトから自動運転事業部門を買収する。リフトはウーバーのように米国とカナダなどでライドシェアサービスを運営している。現代自動車とも2023年から電気自動車「アイオニック5」を自動運転タクシーとして活用することにするなど事業提携を結んでいる。

◇トヨタ、自動運転データを補強

ウォール・ストリート・ジャーナルとCNBCなどが26日に報じたところによると、トヨタは自動運転部門の子会社であるウーブン・プラネットを通じてリフトの自動運転事業を5億5000万ドルで買収することに決めた。トヨタはまず2億ドルをリフトに7-9月期までに支払い、残り3億5000万ドルは5年に分けて支払うことにした。両社の合意によりトヨタが買収してからもリフトは自社が蓄積した各種自動運転データを継続して活用できる。

リフトは新型コロナウイルス流行後に赤字が増えていることから大規模資本が必要な自動運転事業は断念し本業であるライドシェアに注力することにした。ウォール・ストリート・ジャーナル「リフトが昨年からライドシェア事業で大きな損失を出し、その後事業全体を見直す過程で自動運転部門を売却することにした」と報道した。

今回の買収によりトヨタは自動運転部門を補強し、モビリティサービス企業へと一歩進むことになった。日本経済新聞は「ライドシェア大手が将来手掛ける自動運転サービスをトヨタが押さえる狙いもある」と評価した。これに先立ちウーバーも昨年12月にスタートアップのオーロラに自動運転部門を4億ドルで売却した。これにより一時は自動運転部門で完成車メーカーを脅かしていたウーバーとリフトともに関連事業から手を引くことになった。

◇自動運転の主導権、完成車メーカーに再びシフト

トヨタは2月から静岡県東富士工場の跡地にスマート都市「ウーブン・シティ」を建設している。自動運転、ロボット、人工知能(AI)など革新技術を実際に試演する都市の概念で4年後の2025年の完工を目標にしている。地上には自動運転車と歩行者、個人移動装備が通れる3種類の専用道路、地下には物流専用自動運転車用道路を作る計画だ。



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