【朗報】菅外交はすごかった 日米共同声明が神懸かっていると話題に

セウォル号沈没と同じ日に開催された4月16日の日米首脳会談だが、共同声明の内容が今後4年間の世界の行方を決めるほど重要なものだったとして褒め称えられている。インド太平洋地域における日米の結束力の深さ、そして日本に過度な対中強硬政策を強要しないという柔軟さを兼ね備えたものだったそうだ。令和おじさんの初外遊は大成功に終わったのだ。


菅外交は想像以上にスゴかった…「日米共同声明」がほぼ完璧だと断言できる理由
4/28(水) 6:46配信 現代ビジネス

バイデン大統領と菅総理の日米首脳会談の内容は極めてエポックメイキングなものだった。なぜなら、同会談後に公表された日米共同声明は今後4年間の世界の方向性を決定付けるものになったからだ。このような歴史の扉を開く首脳会談は歴史上数えるほどしかないものと思う。

現代の世界環境は米中二大強国による対決の時代に突入している。米中両国の確執は、オバマ政権後期に認識され、トランプ政権で急速に対立が進み、バイデン政権で全面対決に至る様相を見せている。いまや、安全保障、経済、人権、そして政治体制に至るまで米中両国が自らの正当性を主張し、世界中の国々を巻き込んだ対立が巻き起こりつつある。

世界1位の米国と世界2位の中国の対決を左右する存在は世界3位の経済力を誇る日本である。多くの日本人はあまり自覚していないが、日本は中国と同じ東アジア地域に存在しており、日本が米中どちらに与するかは世界の命運を決める重要な要素となる。

したがって、バイデン大統領が菅総理を初の直接会談の相手に選んだこと自体が強烈なメッセージなのだ。日米両国の新指導部が協力してインド太平洋地域における中国の拡張主義に対抗する姿を見せたことの意義は極めて大きい。コロナ禍にもかかわらず、日米両国首脳が真っ先に面会して協力を確認しただけで、この会談の政治目的はほぼ達成されたとも言える。

見事に調節された声明内容

さらに、バイデン大統領・菅総理による日米共同声明は、日本にとって触れるべきこと、曖昧にすべきこと、言及しないこと、が見事に調節されたものでもあった。

多くのメディアの注目を集めた「台湾海峡」に関する言及は、日本が米国側に立つ意思を明確に世界に示すシンボリックな効果を持っている。もちろん世界中の国々は日本が米国と歩調を合わせる以外に選択肢がないことは了解している。それでも米中対決における日本の立ち位置が早々に誰にでも分かる形で提示されたインパクトは重要だ。

今後、菅政権は共同声明の内容に実質を持たせていく段階に移行していく。そのため、同政権は台湾海峡有事を前提としたプランを策定するため、NSCを早期に召集して関連省庁に体制整備を指示する必要がある。そして、米国や台湾などの直接的なステークホルダーだけでなく、欧米各国とも台湾海峡有事に備えた共同ミッションを行うことが急務となってくる。

一方、中国側にとっては台湾問題は死活的な問題であるために内心穏やかではないだろう。しかし、中国が日本の行動に対して露骨に強い対応をすることは難しい。なぜなら、前述の通り、それに対する日本の反応が世界情勢自体を左右してしまうインパクトがあるからだ。

日本は香港やウイグルの人権問題について欧米に倣って制裁を実施していない。日米共同声明でもそれらの問題に対して「懸念を共有」する曖昧なレベルの表現に留めている。

欧米のように日本版マグニツキー法を整備して中国当局者らを制裁することも選択に入るが、菅政権は現状ではあえて法整備を積極的に進めないことで、対中国政策の余白を作ることに成功している。これは中国が日本に対して踏み込んだ措置を取った場合、日本側にさらにもう一歩進んだ行動に出る余地が残されていることを意味しているからだ。

また、日米共同声明のパースペクティブの大半をインド太平洋地域に限定できたことも望ましいことだった。

バイデン政権は、中国だけでなく、ロシアや中東諸国との間にも外交的な軋轢を抱えている。仮に日本と米国の同盟関係の射程が全世界の問題に及んだ場合、日本側として本来は抱える必要がない問題まで背負いこむ可能性があった。

もちろん日本側に十分な能力と覚悟があるなら世界の問題に介入しても構わないが、現状においては自らの影響力を及ぼす地域をインド太平洋地域に限定することは賢明な判断だと言える。

このように菅外交は日米共同声明の内容を緩急織り交ぜたものに仕立てることに成功しており、その外交センスは非常に巧みであると評価しても良いだろう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/19d48c6894fe395e1f74004ada89e7fc627bc5fa

絶妙な言葉選びで中国は振り上げた拳の行き場に困った

この件についてはコメント欄でも絶賛されていた。踏み絵的な内容は一切なく、台湾の文言も入れて中国を牽制した上に手土産として9月までのワクチンも確保できたという主旨だ。ワクチンに関しては契約してない、韓国はサインまでしたと一部マスコミがうるさいが憶測でしかない。韓国の方は期限が決まっていないから、そこだけ比較しても日本の方が有利ということになる。

そもそもマスコミは共同正面なんてしっかりと読まず、初めから批判ありきで記事を書いてるようなのもいるんじゃないかという意見もあった。有名コラムニストが書いた記事であれば大抵問題はないはずだ。おかしな論調の時は大体誰が書いたのか分からない。JBPressなんかは著者により論調が180度変わることがあるから要注意だ。

黒井の個人的な感想としては、「台湾海峡」としたのが絶妙だったと思う。“台湾”の文言は入れつつ、台湾を国家と認めるほどではない温度感だ。これで中国は振り上げた拳を下ろせなくなり、みみっちい処理水批判で逃げざるを得なくなった。本当によくやったと思う。