国の借金負担で…韓国政府、来年から財政支出を構造調整


韓国政府が来年から財政支出の速度調節に入る。昨年と今年は新型コロナウイルスに対応するため財政支出が非正常に大きく増えたと判断した。

企画財政部が26日に明らかにしたところによると、韓国政府は今週文在寅(ムン・ジェイン)大統領の主宰で国家財政戦略会議を開く。来年度予算を含む2021~2025年の国家財政運用計画の方向性を決める席だ。政府と与党、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の主要関係者が参加する。

今回の会議では雇用維持支援金など一時的に増額した事業を原点から見直す。財政支出事業の優先順位を考慮し戦略的に財源を配分する方策も議論する。財政支出の構造調整を通じて肥大化した財政を次第に正常化するという趣旨だ。

文在寅政権が発足してから今年末までで国の借金は約330兆ウォン増加した。韓国政府は2019年の9.5%に続き昨年が9.1%、今年が8.9%と3年連続で予算総支出増加率を9%前後で維持した。朴槿恵(パク・クネ)政権時期の予算総支出増加率である3~5%よりはるかに高い水準だ。

韓国政府は次期大統領の任期内である2025年からは、予算を組む際に財政準則を適用する計画だ。▽国の債務比率が国内総生産(GDP)の60%を超えないようにし▽年度別統合財政収支赤字がGDPの3%を超えないよう管理するという意味だ。ただ財政支出増加率を一気に大幅に引き下げれば民間部門に衝撃を与えかねないとみて来年には緩やかな水準で財政支出増加率を調整することにした。

文大統領は昨年の国家財政戦略会議で「戦時財政を編成するという覚悟で財政力を総動員せよ」と求めた。2019年の会議では「国の債務比率40%という数字に執着しないように」と企画財政部に注文したりもした。

来年3月の大統領選挙を控えて与党陣営では財政支出を拡大する基調を維持すべきとの声が出ている。政府与党と野党は新型コロナウイルスで被害を受けた自営業者に対する損失補償制度の導入を議論中だ。この制度を施行するには大規模財政投入が避けられない。国会ではワクチン休暇の導入案なども議論している。



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