(CNN) 米テネシー州メンフィスの公園で、園内に埋葬されている南軍の将軍とその妻の遺体の撤去作業が1日に始まった。現場にはかつて、将軍の像も立っていた。
将軍夫妻の遺体の撤去は昨年に決定していた。CNN提携局のWREGによると、南軍兵士の子孫らで作る非営利団体「サンズ・オブ・ザ・コンフェデレート・ベテランズ」が市及び公園を所有する非営利団体「メンフィス・グリーンスペース」に対する係争中の訴訟を取り下げたことで決まったという。
遺体が撤去されることになったネイサン・ベッドフォード・フォレスト将軍は奴隷商人で、白人至上主義団体「クー・クラックス・ クラン(KKK)」の初期のリーダーでもあった。
撤去作業は1日午前に始まり、費用はサンズ・オブ・コンフェデレート・ベテランズが出している。同団体の広報担当者でフォレスト将軍と血のつながりもあるリー・ミラー氏がCNNに明らかにした。
作業は3週間かかるとみられている。夫妻の遺体は同州コロンビアにある私有地に再び埋葬されるが、そこは一般の人々も訪れることができるという。
1904年に立てられたフォレスト将軍の像は上記のメンフィス・グリーンスペースが2017年に撤去していた。
将軍夫妻の遺体の撤去について、サンズ・オブ・コンフェデレート・ベテランズは墓地に関する州の法律などに違反するとして市とメンフィス・グリーンスペースを提訴。数年にわたって争ったが、20年に撤去に合意した。
WREGによると公園から撤去された遺体は、南北戦争に関連する他の2つの像などとともに今後サンズ・オブ・コンフェデレート・ベテランズの所有物となる。