韓経:サムスンSDIも米バッテリー市場に参入…進撃の「アメリカンドリーム」(2)


9日、ソウル三成洞COEXで開かれた「インターバッテリー2021」には韓国バッテリー3社の最高経営者(CEO)が総出動した。今年で9回目を迎えるインターバッテリー展示会は電池の製造および素材企業など計229社が参加して500個のブースを運営する。

この日、バッテリー3社の中で最も世間の注目を集めたのはサムスンSDIだった。先月開かれた韓米首脳会談でLGエネルギーソリューションとSKイノベーションが140億ドル(約1兆5300億円)の米国投資計画を発表したが、サムスンSDIだけが具体的な腹案を出さなかった。だが、業界では「時間の問題」であるだけで、サムスンSDIの米国工場投資を既成事実化する雰囲気だった。

米国政府が2025年7月から部品の75%が米国で生産された電気車に限って関税の恩恵を与える政策を施行する予定であるためだ。中国に続いて世界2位の電気車市場である米国で勝負するためには、ジョー・バイデン米国行政府の「バイ(buy)アメリカ」政策に呼応するしかないという分析が支配的だ。サムスンSDIのチョン・ヨンヒョン社長がこの日「米国市場参入の準備は上手くいっている」と公開的に明らかにしたのも米国投資計画が非常に進んでいる証拠という解釈が出ている。

市場では、サムスンSDIが世界的な完成車メーカーと合弁会社を設立する可能性が大きいと見ている。有力候補では、サムスンSDIバッテリーから納品されるステランティスとBMWなどが挙げられる。フィアット・クライスラー、プジョー、マセラティなどを保有したステランティスは世界4位の自動車企業だ。サムスンSDIは遅くとも今年年末に具体的な投資計画を発表する予定だ。

LGエネルギーソリューションとSKイノベーションもこの日、追加の海外投資計画を公開した。LGエネルギーソリューションのキム・ドンミョン自動車電池事業部長(副社長)は米国以外の投資拡大計画を準備していると明らかにした。

SKイノベーションのチ・ドンソプバッテリー事業代表(社長)は米国フォードとのバッテリーセル合弁会社であるブルーオーバルSKに関して「4~5カ所の生産工場の位置を検討している」と話した。SKとフォードは合弁会社を通じて2025年ごろから米国で年間60Gギガワット規模の電気車バッテリーセル、モジュールなどを生産する予定だ。業界ではバッテリーセル工場の候補地としてジョージア州、オハイオ州、テネシー州などを挙げられている。

産業通商資源部のムン・スンウク長官はこの日、開幕式に先立ち、韓国バッテリー3社およびポスコケミカルなど二次電池企業の経営陣と非公開で懇談会を行った。企業はバッテリーの競争力確保のために国内外の設備投資、サプライチェーンの構築、技術開発などを活発に行っているだけに、政府の果敢な支援が必要だと申し立てた。

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