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熱帯の対流活動は、ラニーニャ現象発生時の特徴が現れ始めました。17日頃から寒波襲来となり、北海道から北陸を中心に大雪の恐れがあります。雪が降らない地域でも、22日頃にかけて厳しい寒さが続くでしょう。
ラニーニャ現象発生時 なぜ寒気流入しやすい?特徴的な熱帯の対流活動
昨年2021年11月10日、気象庁はラニーニャ現象が発生しているとみられると発表しました。12月の実況でもラニーニャ現象は続いているとみられ、今後、冬の終わりまで続くとみられます。
ラニーニャ現象は、太平洋の熱帯域で、東部で冷たい水の湧き上がりが平常時より強く、海面水温が平常時より低くなっています。一方、西部には暖かい海水がより厚く蓄積します。この影響で、ラニーニャ現象発生時は、インドネシア付近で、対流活動が活発になるという特徴があります。
インドネシア付近で、対流活動が活発になると、インドやチベット付近で、高気圧の勢力が強まり、高気圧と低気圧が東西に交互に現れるようになります。このため、偏西風は、インドやチベット付近で北へ蛇行、黄海や朝鮮半島付近では南へ蛇行し、日本に九州など西から寒気が流れ込みやすくなります。
12月中旬以降 ラニーニャ現象発生時の特徴的な熱帯の対流活動みられず
12月中旬以降、熱帯の対流活動は、ラニーニャ現象発生時の特徴はみられませんでした。
年末年始を中心に度々強い寒気が流れ込み、北海道から中国地方の日本海側を中心に大雪に見舞われましたが、これはラニーニャ現象とは別に、負の北極振動などにより寒気が流れ込みやすくなったのです。
日本の天候を左右する要因の一つとして、北極振動が知られています。北極振動とは、気圧が北極域で平年より低いとき、日本などがある中緯度帯で平年より高くなり、その逆の場合、北極域で平年より高いとき、中緯度帯で平年より低くなる現象です。前者は正の北極振動で、北極からの寒気が中緯度に流れ込みにくく、日本を含む中緯度帯では高温傾向になります。後者は負の北極振動で、北極からの寒気が中緯度に流れ込みやすく、日本を含む中緯度帯では低温傾向になります。