学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題で、自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん=当時(54)=の妻、雅子さんが11日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、東京新聞の望月衣塑子記者との個人的なトラブルに言及する場面があった。
雅子さんによると、望月氏とは改竄問題の取材を通じて知り合ったが、「今は一切、連絡しても電話も取ってくれない」と明らかにした。その上で、「もう取材しないなら、私が渡した素材は消してほしい。それを伝えたい」と訴えた。
トラブルは米動画配信大手ネットフリックスで世界同時配信されているドラマ「新聞記者」の制作過程をめぐって発生した。ドラマは望月氏の同名著書(角川新書)が原作となっており、望月氏は雅子さんに「『ドラマの撮影、芸能人来るから一緒に見に行こうね』というような甘い言葉」で誘い、取材したという。だが、その後、交流サイト(SNS)のアカウントなども削除されてしまい、連絡が全く取れない状況にあると説明した。
雅子さんは同日の記者会見に出席した記者団に対し、「ぜひ、望月さんにお会いする機会がありましたら、『赤木がぜひ直接、お話ししたい』ということを伝えていただければなと思っています」と語り、〝音信不通〟となってしまった望月氏と再び連絡が付くよう協力を呼び掛けた。
司会者は「この会場にも東京新聞の方もいらっしゃると思うので伝わると思う」と引き取った。