ウクライナを脱出したイタリア人ビジネスマン「ロシアの顧客に戦争を支持している人はいない」 キーウへの空爆音で目覚めた「一生忘れない」あの朝


ウクライナを脱出したイタリア人ビジネスマン「ロシアの顧客に戦争を支持している人はいない」 キーウへの空爆音で目覚めた「一生忘れない」あの朝

2月24日、ウクライナ・キーウにある国防省施設から立ち上る黒煙(ロイター=共同)

 ▽プーチン大統領のモノマネ

 私はイタリアのインテリアデザイン会社に勤めています。大学時代にロシアに留学しロシア語を覚えました。2月14日、侵攻が始まる10日前にウクライナの首都キーウに入りました。ロシアの侵攻はないだろうと考えていました。ましてやウクライナ全土や特にキーウに攻撃があるとは夢にも思わなかったのです。もしあるとしても(親ロ派が一部を実効支配する東部の)ドンバス地域だろうと予想していました。現地で多くの人と話しましたが、誰ひとり、ロシアが侵攻してくるとは思っていませんでした。

ウクライナを脱出したイタリア人ビジネスマン「ロシアの顧客に戦争を支持している人はいない」 キーウへの空爆音で目覚めた「一生忘れない」あの朝

アンドレア・ゾンカさん(本人提供)

 侵攻の3日前、2月21日に東部のハリコフに移動しました。ロシアとの国境から30キロしか離れておらず、ロシア語が話され、ロシアのテレビが放送され、文化的にもロシアに非常に近いところです。ハリコフで外食中、取引先はドンバス地域で、親ロシア派が実効支配する「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立承認を宣言するプーチン大統領の物まねをしたり、私に「こんな時に出張とは勇気があるね」と冗談ぽく言ったりしていました。ロシアにそれだけ近い所でさえ、重苦しい雰囲気は全くなかったのです。私は23日夕方にキーウに戻りました。



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