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出会い系サイトを通じて知り合った30代の女性に、愛人契約を結ぶよう持ちかけ、言葉巧みにクレジットカード2枚をだまし取った疑いで、住所不定・職業不詳の早川幸範容疑者(62)が逮捕された。
【画像】”愛人契約””女性が詐欺被害。驚きのだまし文句とは・・・。事件を画像で振り返る(計11枚)
愛人を募集していた「木村裕二」
警視庁新宿署の発表によると、被害者の女性が、早川容疑者と初めて会ったのは、去年12月20日。場所は、新宿区の外資系高級ホテルだった。ハリウッドスターも定宿にしていることで知られている。
2人は4日前に知り合ったばかりだった。早川容疑者が、出会い系サイトで「愛人」を募集していたところに、被害者の女性が接触。その後、LINEで直接やり取りをした末に、この日、直接会うことになったという。
「木村裕二」という偽名を使っていた早川容疑者。ブランド物ではないが、小ぎれいなスーツを身につけ、ホテルのラウンジに現れたという。そして、初対面の女性に対して、「過去の愛人には月50万円のお小遣いとクレジットカードを渡していた」などと告げたそうだ。
「バフェットの下で働いていた」「僕はお金と権力がある」
また自分の経歴については、「昔、電通で働いていた」「若い頃はウォーレン・バフェットの下で働いていた」「これまでに丸の内やシンガポールで事業をしていた」などとウソを並べ立てたという。世界的な投資家の名前まで出すとは・・・。
さらには「僕はお金と権力がある」と強調し、女性を信用させていったとのこと。結局、早川容疑者と”愛人契約”を結ぶことを決めた被害者の女性。4日後のクリスマスイブには、新宿区の別の老舗高級ホテルで、早川容疑者と再会したという。
このホテルの部屋が、”詐欺”の現場になった。早川容疑者は、女性に対して、愛人の”お手当”として、月50万円を渡すことを持ちかけた。そして、女性のクレジットカードの請求先の口座を変えると提案してきたという。
「カード会社と繋がりがある」 暗証番号も聞き出す
要は、クレジットカードの引き落とし用の口座を、早川容疑者の口座に変更するということ。となると、女性がカードで利用した代金は、早川容疑者の口座から引き落とされることになる。そもそも、そんなことが可能なのか。
ところが早川容疑者は、「カード会社の偉い人と繋がりがあるから」と言って信用させたそうだ。最終的に、その場で、クレジットカード2枚を渡してしまった女性。早川容疑者は、「請求先を変えるには暗証番号が必要だ」などのだまし文句で、住所などの個人情報を聞き出すことに成功したという。
この日、早川容疑者は、女性に、食事代・タクシー代として現金4万円を渡した上、シャネルの香水をプレゼント。2日後の26日には、女性の自宅の郵便受けに、クレジットカード2枚が返却されていた。このカードは、わざわざ高級百貨店の紙袋に入れられていたそうだ。