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F-22A Block20の退役を拒否された米空軍は「Block20を戦闘可能な状態にアップグレードするための費用」を議会に提出する予定だが、ホワイト准将は「途方もない金額になる」と予告して注目を集めている。
あれもこれも維持したまま予算の増額もなく「中国に負けるな」と言われているに等しい
米空軍はF-22Aの訓練用途に限定使用しているBlock20を実戦任務に投入できるBlock30/35相当までアップグレードすることを検討したが、18億ドルもの大金と8年間もの作業期間が必要になると判明したため「次期戦闘機プログラムに投資した方が良い」という結論に至り、2023会計年度の予算要求の中でBlock20×33機の退役を提案した。
しかし議会は提案を却下して空軍に「Block20を戦闘可能な状態にアップグレードするための費用見積もりを提出しろ」と指示、戦闘機プログラムを統括するホワイト准将は「9月中旬まで見積もりを議会に提出する予定だが、依然の数字2019年のものなので提出する数字は途方もないものなりそうだ。単純に戦闘機をアップグレードすればよいというものではないことを議会は理解していない」と述べて注目を集めている。
仮に18億ドルの費用を投じてBlock20をBlock30/35相当までアップグレードしても、現行のBlock30/35は本格的なアップグレードが予定されており、アップグレードされた33機は直ぐにBlock30/35に予定されているアップグレードを受けなければならず、Block20を戦闘可能な状態に戻すには「Block30/35相当にアップグレードする費用」と「Block30/35に予定されているアップグレード費用」の2つをカバーしなければならない。
さらにBlock20が退役しなければ空軍は「153機」ではなく「186機」のF-22を運用可能な状態に保つ義務が発生、153機で計算した来年度予算では資金が足りないため何か削る必要があり、表面的に戦闘機の数を維持しても「別の部分で戦力が低下する」という意味だ。
空軍も議会が「アップグレードや運用維持に必要な資金を追加支給するのでBlock20の退役を禁じる」と言えば納得するだろうが、空軍は限られた予算内で現行戦力の維持、次期戦闘機、B-21、F-35 Block4、GBIの後継システム、極超音速滑空体を迎撃するGPIシステムの開発、E-3を更新するためのE-7取得、議会が退役を認めないA-10の維持やアップグレードを行わなければならず、あれもこれも維持したまま予算の増額もなく「中国に負けるな」と言われているに等しい。
無限の資金があれば話は別だが「レガシーなBlock20のために何十億ドルも投資したくない」というのが空軍の本音で、議会がびっくりするような見積もりを提出して「Block20のアップグレードを断念させたい」と考えていても不思議ではない。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by 2nd Lt. Samuel Eckholm
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